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急性心筋梗塞時の注射で、梗塞部位の修復を刺激するコラーゲン製剤の誕生

 https://www.nature.com/articles/s41467-019-12748-8

○上記より引用

急性心筋梗塞(以後、MI)に有効な治療法は多いが、依然として有害な心臓リモデリング心不全の発症が問題となっている。心不全の有病率が増加するにつれて、リモデリングを防ぎ、組織修復をサポートできる新しい治療法が必要になる。 MIを治療するための注入可能な組換えヒトコラーゲンI型(rHCI)およびIII型(rHCIII)マトリックスを報告する。後期MIの増殖期にマウスにrHCIまたはrHCIIIマトリックスを注入すると、心筋の機械的特性が回復し、瘢痕のサイズが縮小しますが、rHCIマトリックスのみが遠方の壁の厚さを維持し、心臓の拡大を防ぐ。 rHCI治療は、骨髄単球の全体的な動員を減らしながら、辺縁帯の心筋細胞と毛細血管の数と虚血帯の創傷治癒マクロファージの存在を増加させる。我々の発見は、治癒環境、心筋細胞の生存、およびより少ない心筋の病理学的リモデリングを促進することにより、rHCIを使用したMI後の機能回復を示す。

 

まとめると、、、急性心筋梗塞時の注射で梗塞部位の修復を誘発するコラーゲン薬が開発され、 他種類のアニマル由来でないコラーゲンは、拒絶反応が生じにくい。さらに、心筋細胞、毛細血管数および創傷治癒促進マクロファージの増加の誘発など、従来では存在しなかった多様な効能があるらしい。。。